こんにちは。
moyi storeの森です。
当店は2019年の11月7日にオープンしました。
開店前に家族同伴で買い付け旅行に行った時。
まゆみ窯の真弓さんに懐きまくる長女。
現在。
次女そっちのけでおやつを頬張る長女、、、
まぁ、元気に成長してくれています。
それはさておき、開店から半年置かないうちに
コロナウイルスが猛威をふるい、外出自粛の
影響を受け続けてきましたが、
ようやくコロナ以前とはいかないまでも
元に戻りつつある状況でしょうか。
ここ1,2ヶ月は店舗へのご来店も増え、
マスクの中で自然と口角上がり傾向です。
前回のブログでも書いたように、
現在は小鹿田焼が豊富な店内。
必然的に読み方(おんたやき)やその特徴、
登り窯の説明をすることが多くなります。
その中でも蛇の目のことをお伝えするときが
一番興味を持って、あるいは驚かれることが
多いような気がします。
今回の入荷では蛇の目なしの器が何枚か
あったので、画像付きのほうが分かりやすいか
と思い、ここでご説明しようかなと。
小鹿田焼は、大きな登り窯で焼かれます。
器を窯に入れていく際は何枚も重ねていきます。
ただ重ねるだけでは、窯焚きの過程で
釉薬が溶けていきくっついてしまいます。
そこで目剥ぎという作業が行われます。
つまり器の重なる部分のみ釉薬を剥ぎ取るのです。
剥ぎ取られた箇所を蛇の目と呼んでいます。
そうすると重ねて焼いてもくっつかず、
一回の窯焚きで多くの器を焼くことができ、
安価で提供できるというわけです。
ここからが本題、重ねた際の一番上の器は、
釉薬を剥ぎ取らないので蛇の目がありません。
蛇の目なし、輪っかなしの器が誕生です。
いかがでしょうか?
器の印象がだいぶ違いませんか?
蛇の目の有無は好みの問題で、
優劣はつけられません。
特徴としては蛇の目なしのものは、
希少性あり、
窯焚きの際のふりもの(灰や土)が付着
しているときがある、
蛇の目ありのものは、
蛇の目部分が経年変化していく、
ということくらいです。
以下、印象の違いをご覧ください。
7寸皿 飛びかんな 飴
寄りの画像。
7寸皿 刷毛目 飴
寄りの画像。
飴のほうが違いが分かりやすいのですが、
白もありましたので、
7寸皿 飛びかんな 白
寄りの画像。
5寸皿 刷毛目 白
寄りの画像。
もちろんお皿以外でも、碗や鉢も重ねるため、
4,5寸飯碗 飛びかんな 白
個人的には蛇の目ありのほうが
経年変化を楽しめたり、
小鹿田焼らしい印象があるので好きです。
当店取り扱いでは、小鹿田焼以外にも
やちむんの窯元、中ノ畑窯、ふもと窯の一部が
重ね焼きをするため蛇の目があります。
蛇の目にも注目して器選びを楽しんで下さい。
最後にこちらを紹介します。
蛇の目がないから一番上で焼かれたやつ?
ではなく、このように窯に入れています。
こうすることで蛇の目なしの器が焼けます。
重なるふちのところは釉薬をつけていません。
「伏せ合わせ」と呼ばれる焼き方です。
先人の智恵といった感じで大好きな器です。
当店定番として取り扱っています。
ちなみに重ねるより窯のスペースをとり
効率が悪いため、値段はやや高め。
それも含めておもしろいですよね。
ご来店の際は、注目してみて下さい。
(オンラインショップでも)
よろしくお願いします。
森